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今月の注目ウィークリーマンション<2003年9月編>

秋の夜長は一戸建ゲストハウスで

2003/09/13

今月の注目ウィークリーマンションレポートは、東京都杉並区にある一戸建のゲストハウスをご紹介します。

物件をレポートする前に、みなさんは「ゲストハウス」ってなんだか知っていますか?
よく分譲マンションなどで、入居者への来訪者を一時的に宿泊させるための共用施設のことを「ゲストルーム」などと呼んでいますが、それとはちがいます。

ウィークリーマンションの業界で「ゲストハウス」と言えば、3LDKのようなファミリータイプの住宅の各居室を、それぞれ独立して貸す形態のマンスリー物件のことを指します。従って、各部屋は各入居者が専有して利用しますが、キッチン、ダイニング、バス、トイレなどは入居者全員で共同して使う形になります。

この一見するとプライバシーの少なそうな住宅ですが、実は今、若い人たちにけっこう受けているようなのです。なぜでしょう?その理由を探るべく、ゲストハウスの運営実績の高い(株)アミックス興産さんにお願いし、今回の物件取材となりました。


◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

■閑静な住宅地に佇む一戸建住宅

まず、物件の概要です。

●所在地:東京都杉並区善福寺
 
近くに東京女子大、善福寺公園のある閑静な住宅地です。

●住宅タイプ:木造一戸建

外見は周囲の住宅となんら変わらない普通の住宅です。

●間取:3DK 

右の間取図を見ていただくとわかるように、3つの居室がそれぞれ独立した入居者の専有部分。その他のDK、バス、トイレ、玄関、廊下が共同で利用するスペースです。

●賃料(月額):6万円〜9万円

居室の広さによって変わります。

●入居条件:女性限定

入居条件を女性限定にしているのは、『近くに東京女子大があり、女子学生のニーズが高いと考えたため。』と、今回物件を案内してくれた田村暁比古氏はおっしゃっていました。実際、今までも学生の利用率が最も高く、入居者もほぼ切れ目なしという稼働率の高い物件のようです。


■純日本風の室内

まず、三つの居室のうち、最近退去したばかりの二部屋を見学させていただきました。一つは8帖の和室(部屋番号「壱」―写真左―)で、もう一つが12帖の洋間+和室(部屋番号「弐」―写真右―)です。



どの部屋のドアにも玄関の鍵とは別に個別の鍵がついており、住宅内でのセキュリティは守られています。

室内の雰囲気はどうでしょう。「壱」の部屋は和室に縁側、「弐」の部屋には洋間にソファがついており、各々雰囲気は若干異なるのですが、共通しているのは純和風の趣き。なんだか田舎の実家に帰ったような懐かしさを覚えます。

和室ということで、寝具はベッドではなく布団。そのせいか部屋は非常に広く感じます。また、どちらの部屋も南側の庭に面しており、とても明るく暖かな感じがします。

付帯設備はどうでしょう。布団一式、エアコン、テレビ(ビデオ付き)、座卓、冷蔵庫、炊飯ジャー、電子ポット、食器、掃除機、目覚まし時計、洗濯機(共用)などが設置されており、通常のマンスリーマンションと遜色ありません。

これで「壱」の部屋の賃料が7万5000円、「弐」の部屋の賃料が9万円(水道光熱費が別途月額1万5000円)。通常のマンスリーマンションよりお得感があります。しかも両部屋とも2人での入居可なので、2人で暮らすなら一人当たりさらに半額になります。

■入居者同士で利用ルールを決める共用スペース

次に共用スペースであるダイニングキッチン、バス、トイレを見学しました。
全体的にきれいに整理整頓されており、清潔感があります。共用スペースの清掃については入居者が行うわけではなく、週に1回、業者による簡易的なクリーニングが入るそうです。これならば、入居中は全部自分で清掃しなければならないマンスリーマンションより、むしろ快適かもしれません。

入居者全員が共同で利用する共用スペースは、気持ちよく利用するためにも利用に関するルールは欠かせません。この運営会社では、洗濯機の使用時間など最低限のルールは会社で決め、その他の利用ルールは入居者で話し合って決めてもらっているとのこと。

なぜなら、物件の構造、立地、入居者によって住宅の使い方は千差万別。物件ごとに細かいルールを会社が決めるよりも、入居者が主体的に決めたルールを会社がサポートする方が効率的で、入居者にも喜ばれるそうです。この住宅ではゴミの出し方について独自のルールを決めているそうです。

更に、ゲストハウスならではの工夫として、玄関に連絡ボードが取り付けてありました。これは、入居者と運営会社とのコミュニケーションのツール。『ゲストハウスの運営はまだまだ試行錯誤の連続。入居者からの提案が私たち運営側にとって非常に貴重な意見になるのです。』と、前出の田村氏は言います。
実際、このボードに書かれた入居者の提案によって、玄関先に共同の傘立てを設置したり、入居者が他の入居者の食器を間違って使用しないための工夫を行うようになったとのことです。


◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

今回取材した一戸建のゲストハウス。最大の利点は、やはり賃料が通常のマンスリーマンションに比べて安いことでしょう。しかしそれだけが人気の理由とは思えません。

ゲストハウスはある程度プライバシーが犠牲になるのは否めません。その中で快適に暮らすには、共用スペースをいかに快適に利用できるかどうかにかかっているように思えます。
そういう意味では、運営会社がどれだけ真剣に、共用スペースの快適性について意識して取り組んでいるかで物件の良し悪しが決まるのではないでしょうか。

今回の物件では、その運営会社の意識が非常に強く感じられました。それが証拠に、この物件では通常、1ヶ月の契約で入居する人がほとんどなのに、実際の入居期間の平均は約3ヶ月とのこと。快適さゆえに再契約をする人が多いということなのでしょう。

この物件を運営している(株)アミックス興産では現在、この物件を含め4件のゲストハウスを運営しており、今後も増やしていく予定とのこと。

さて、今回の注目ウィークリーマンションレポート、いかがだったでしょうか。同じ業界に属する私にとっても非常に勉強になる物件でした。また来月のレポートも楽しみにしていてくださいね。

All Aboutより転載
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